私は初めての出産で帝王切開を経験しました。
理由は、辺縁前置胎盤だったからです・・・!
辺縁前置胎盤だと聞いたとき、そもそも辺縁前置胎盤が何かもわからなくて、「無事に出産できるのかな・・・」と不安に思っていました。
ですので、私と同じように辺縁前置胎盤だと診断されて不安に思っている方のために、私の経験をお伝えしたいと思います。
辺縁前置胎盤とは
辺縁前置胎盤って何?
そもそも、辺縁前置胎盤って何?って疑問に思う方もいますよね。
まず、辺縁前置胎盤の前に、前置胎盤について説明します。
前置胎盤とは、胎盤が通常よりも低い位置についていて、子宮口を覆っている状態ことを言います。
【前置胎盤】胎盤が正常より低い位置で子宮壁に付着し、子宮口を覆うかその辺縁に及ぶもの。突発性に少量の無痛性性器出血をきたす。超音波検査で胎盤が内子宮口を覆う所見がみられる。確定診断は妊娠24~31週末までに経腟超音波で行う。陣痛発来前に予定帝王切開を行う。(病みえ10p.126) pic.twitter.com/YyYHPx2rB8
— 病気がみえる (@byo_mie) July 16, 2023
前置胎盤は、胎盤がどこについているか、どのぐらい胎盤が子宮口を覆っているかによって、4つに分類されます。
- 全前置胎盤:子宮口全部を胎盤が覆っている。
- 部分前置胎盤:子宮口の一部を胎盤が覆っている。
- 辺縁前置胎盤:子宮口に胎盤の距離が0cmで接してい状態。
- 低値胎盤:子宮口を塞いではいないが、子宮口から胎盤までの距離が2cm以内。
前置胎盤と低置胎盤のイラスト☝️
*全前置胎盤
*部分前置胎盤
*辺縁前置胎盤
*低置胎盤上記が描かれているよ‼️ pic.twitter.com/4HmkKin6rB
— 【なーさん@看護学生フォローアップサロン】 (@kango1452) July 26, 2021
私が診断された辺縁前置胎盤は、子宮口と胎盤が接している状態です。
辺縁前置胎盤の何が問題なの?
経膣分娩(通常の下からの分娩)では、まず赤ちゃんが出てその後に胎盤が出てきます。(赤ちゃん→胎盤)
ですが、辺縁前置胎盤の場合、出てくる順番が胎盤→赤ちゃんの順になります。
これは辺縁前置胎盤に限らず、前置胎盤にいえることなのですが、下記のような問題があると紹介されていました。
通常、経膣分娩(下からのお産)では赤ちゃん→胎盤の順に出てきますが、前置胎盤では、胎盤が赤ちゃんよりも下(膣)側にあります。胎盤→赤ちゃんの順に下から出てしまうと、胎盤が出る時に大出血してしまい、また、胎盤が出た時点で赤ちゃんは「胎盤からの栄養が途切れ」「自分はまだ子宮内にいるから呼吸もできず」という状態になってしまいます。
引用元:公益社団法人 日本産科婦人科学会
つまり、胎盤が赤ちゃんより先に出てしまうと、赤ちゃんが危険になるということですね。
辺縁前置胎盤と診断されてからの妊婦生活
辺縁前置胎盤と診断されたのはいつ?治るの?
私が辺縁前置胎盤と診断されたのは、24週のときでした。
内診で胎盤の位置を見るのですが、先生が「んん・・・?」と言いました。
何か問題があるのかな?と心配になっていたら、「胎盤の位置が子宮口ギリギリだね~。辺縁前置胎盤かな」と言われました。
私の頭の中は「辺縁前置胎盤??」と疑問だらけでしたが、内診が終わったあと、先生が辺縁前置胎盤について説明してくれました。
その時に言われたのが、
- 辺縁前置胎盤は、胎盤が子宮口と接している状態。
- 胎盤の位置が上がって、胎盤と子宮口の間が3cm開かないと自然分娩はできない。(個人病院のため、何かあったときのために胎盤と子宮口の距離が3cm以上ないとできないと言われました)
- ほとんどの妊婦さんが、これからお腹が大きくなってくると胎盤の位置も上がってくる。
ということでした。
先生からは、
「まぁほとんどの妊婦さんは、お腹が大きくなるにつれて胎盤が上がってくるから心配しなくて大丈夫だよ~」
と言われ、28週のときにもう一度確認することになりました。
辺縁前置胎盤で制限されたことはある?運動はしていいの?
制限されたことは2つです。
- 運動
- 性交渉
この2つがなぜ制限されたのかというと、辺縁前置胎盤は出血するリスクが高く、それを避けるためでした。
大出血してしまうと、母の健康に影響が及び、母の血圧が一気に下がるので、胎児への血液循環(酸素供給)も低下してしまって、胎児(赤ちゃん)も危険な状態になってしまいます。早産の時期に帝王切開せねばならないので、未熟児が生まれ、お母さんも大出血することがあります。
引用元:公益社団法人 日本産科婦人科学会
このような理由から、出血する可能性のある行動はしないように制限されました。
運動ってどの程度?って思いますよね。
産院の先生は、ウォーキングのような軽い運動はしても大丈夫とおっしゃっていました。
なのですが、私は10分ぐらい歩くと、もうお腹が張って辛かったので、妊娠期間中はウォーキングなどの運動は全くしませんでした。
辺縁前置胎盤で立ち仕事はしてもいい?
私は立ち仕事だったのですが、仕事の制限はされませんでした。
ですが、「休めるときは休んでね」と言われていました。
辺縁前置胎盤だからというよりも、お腹が大きくなってくると、立ち仕事は辛かったです・・・!
何が大変だったかというと、
- お腹が重く立っていること自体が大変
- 立っていると、すぐお腹が張ってしまった
- 妊娠後期に入ると、足の付け根が痛かった
というようなことでした。
辺縁前置胎盤の診断から帝王切開を決定するまでの流れ
いつ辺縁前置胎盤と診断され、帝王切開になることが決定したのかを振り返りたいと思います。
24週:辺縁前置胎盤と診断。
28週:胎盤が上がっているか確認。胎盤と子宮口の間が1.9cmまで開いていたので、このまま胎盤は上がっていくだろうとの診断。
32週:再度、確認。「あれ??胎盤と子宮口がくっついている・・・!この間のは見間違い??」とのことで、あと2週だけ様子を見ることになった。
34週:「・・・・ダメだね・・・。大きい病院でよく確認してもらおう。辺縁前置胎盤の場合、うちでは帝王切開ができないので、総合病院を紹介します」と、34週で総合病院に転院が決定。
35週:総合病院で診察した結果、やはり辺縁前置胎盤だと診断され、帝王切開が決定。
きっと自分も大丈夫!なんて安易に考えていたのですが、大丈夫じゃなく、全分娩の1%しかいない、辺縁前置胎盤のハイリスク妊婦に認定されてしまいました。
35週で初めて総合病院に行ったとき、帝王切開が決定したので、そのまま採血やらレントゲンやら、いろんな検査をしました。
初診だったこともあり、合計6時間もかかりました・・・。
翌週の36週のときには、夫を連れて、帝王切開の手術の説明を聞きに行きました。
辺縁前置胎盤で出血はした?
私は有り難いことに、帝王切開の日まで一度も出血しませんでした。
ただ、ものすごーくお腹が張ることが多かったので、出血しないかな・・・とハラハラしていました。
辺縁前置胎盤で管理入院はした?
管理入院はしませんでした。
もしかしたら途中で出血してしまったら、管理入院になっていたかもしれません。
また、私の場合34週まで胎盤の位置が移動するのか、本当に辺縁前置胎盤か決めっていなかったので、そもそも管理入院する時間がありませんでした。
辺縁前置胎盤は自然分娩は無理?帝王切開になっちゃうの?
辺縁前置胎盤に限らず、前置胎盤は、胎盤→赤ちゃんの順番で出てくるため、赤ちゃんに危険性があるため、ほぼ100%帝王切開になります。
しかも、何かあったときのために個人病院では帝王切開を受け入れてもらえず、総合病院での出産となりました。
私は幸いなことに胎盤が背中側についていたので、辺縁前置胎盤でも、比較的リスクが低い方だったようです。
辺縁前置胎盤は、出血が多くなる可能性が多いそうで、実際に私は、出産時に1,200mlほどの出血がありました。
そのせいか、出産後の入院期間中は貧血で鉄剤を処方され、退院するときも貧血の値が出ているので、車椅子じゃないと決まり上退院できないと言われ、車椅子で赤ちゃんを抱いての退院となりました。
辺縁前置胎盤で自己血貯血は必要?
辺縁前置胎盤で帝王切開をする場合、大量に出血する恐れがあり、2~3回ほど自己血貯血をすることがあります。
ですが、私の場合、転院してから帝王切開までの期間が2週間しかなく、自己血貯血をする時間がかなったので、しませんでした。
お医者さんに確認したら、「自己血貯血する時間がないからね~」と言われました。
辺縁前置胎盤で帝王切開するときは縦切り?横切り?
逆子などで帝王切開をする場合は横切りなのですが、辺縁前置胎盤の帝王切開は手術が難しく縦切りでした。
横切りと縦切りの何が違うのかと言うと、
- 横切りは、手術跡がパンツに隠れるので見えにくい。
- 縦切りは、開腹したときに中が見やすいが、傷跡が目立ちやすい。出血も少ない。
という差があります。
辺縁前置胎盤で帝王切開したのは何週のとき?
私は帝王切開の手術をしたのは、妊娠37週1日のときでした。
総合病院に転院した日に、2週間後の37週1日目の日に帝王切開をすることが決まりました。
正直、急すぎてびっくりでした・・・!
実は、お腹の子は平均より小さめで、まだ2100gぐらいだと言われていました。
ですので、37週の時点で2500gがない可能性も大きく、低体重出生児になるかもしれなく、
先生に、「もう少しお腹で育てたい!!」「2週間後に手術するのは嫌だ!!」と泣いて訴えたのですが、
辺縁前置胎盤は出血のリスクがあり、出血してしまった方が母子ともに危険になるので、早めに帝王切開で出産をしてしまった方がいいと言われ、、、泣く泣く2週間後に帝王切開で出産することになりました。
まだ予定日まで1カ月以上あったので、のほほーんとしていたので、まだ母になる心の準備ができていなくて、本当に、本当に不安でした。
ですが、よく考えると、母子ともに一番安全に出産するために帝王切開になって、無事に生まれてくるために37週1日目という日を決定したんですよね。
今振り返ってみると、無事に出産させてくれた先生には感謝しています。
辺縁前置胎盤と診断されてから帝王切開が決定するまでの体験談を紹介しました。
あくまで「私の場合」ですが、辺縁前置胎盤と診断されて、急遽帝王切開が決まり不安になっていたのですが、無事に出産できました。
不安になっているあなたのお役に立てたら嬉しいです。